皆さんは休眠顧客について意識しているでしょうか。
新しい顧客の開拓に力を注いでいるためあまり休眠顧客の掘り起こしに手が回っていないかもしれません。
この記事では休眠顧客のメリットや掘り起こしの施策についてご紹介していきます。
休眠顧客とは
まず休眠顧客とはどのような顧客を指すのでしょうか。
ECでは過去購入履歴があるものの現在は購入をしていない顧客や、過去定期販売などに加入していたが現在は更新を取りやめている顧客などのことを指します。
休眠顧客を掘り起こすメリット
では休眠顧客を掘り起こすことにどのようなメリットがあるのでしょうか。
1つ目は掘り起こしのためのコストが新規顧客獲得コストよりも安く抑えられる点があげられます。
なぜ新規顧客獲得コストよりも安く抑えられるのでしょうか。
新規顧客には商品の魅力を1から説明し、商品を理解してもらう必要があります。
それに対して休眠顧客であれば休眠してしまった理由を分析し、改善したことを伝えることでもう一度商品を購入して貰える可能性があります。
また休眠顧客はすでに自社と接点をもっているユーザであるためメールアドレスなどコミュニケーション手段を保持している可能性が高いこともアプローチのコストを減らすことになります。
メリットの2つ目は商品・サービスの改善に繋がるヒントを得られることです。
以下で詳しくご紹介しますが、休眠顧客の掘り起こしにはまず、なぜ顧客が休眠状態になってしまったのかを分析する必要があります。
多くの場合顧客は自社商品に対して何らかの不満を持つ、または競合商品の優位性により休眠してしまいます。
そのため休眠顧客を分析することで商品やサービスの弱点や競合商品やサービスの優位性を知ることができるため、それらを今後の商品やサービス開発に活かしていくことができるようになります。
休眠顧客を掘り起こすステップ
休眠した顧客を掘り起こすにはいくつかのステップがあります。
1.休眠した顧客の分析
まず最初に顧客がなぜ休眠したのかを分析する必要があります。
顧客が商品の購入を中止し休眠するのには理由があるためその理由を発見する必要があります。
しかし1人1人を入念に分析するにはコストがかかりすぎるため、休眠顧客を大きく属性や休眠した時期によって分別することでコストの抑制と掘り起こし施策の簡素化をすることができます。
休眠顧客の属性
最初に分析すべき点は休眠した顧客はどのような属性が多いのかを調査しそれらを分別していくことです。
例えばそれは性別や年齢、学生や社会人などの職業の違いかもしれませんし、商品の購入回数(1回のみや2回購入)の可能性もあります。
休眠顧客が増えた時期
次に分析すべき点は休眠顧客がいつ増えたかです。
もちろん休眠顧客は日々少しずつ増加している可能性もありますが、最初は大きく休眠顧客が増えた時期を特定することで休眠顧客を掘り起こす際に施策が与える影響が大きくなります。
休眠顧客が増えた時期を特定することでその直前に起きたイベント(値上げや商品のリニューアル、競合商品の発表・発売)が顧客が休眠する理由の1つではないかと推測できる様になります。
2.分析から休眠した原因の考察
休眠した顧客の分析の次のステップはなぜ休眠したかの原因の考察が必要になります。
顧客が休眠する理由はいくつか考えられますが、今回は以下2つの原因を考えてみます。
例1.商品への飽きやライフステージの変化
顧客の休眠化の中で一番残念に思う休眠がこの長期顧客の休眠化かもしれません。
自社商品・サービスを長期間利用し続けてきた顧客の離脱として考えられる休眠理由は商品の陳腐化による飽きやライフステージの変化により必要性がなくなったなどが考えられます。
例2.価格上昇
価格上昇は最も分かりやすい休眠理由かもしれません。
休眠顧客の分析で価格を上げた後に休眠顧客が増加した場合、ほとんどの場合で値上げが休眠の理由となると考えられます。
3.立案した仮説に対する施策の実行
顧客が休眠した理由の仮説を立てただけでは意味がありません。
休眠理由に対して顧客がもう一度自社商品・サービスを利用してもらえる施策を考案し実施する必要があります。
フォローメール
休眠顧客を掘り起こす施策として考えられるのは、まずフォローメールがあります。
顧客が休眠したと認定する期間を会社として決定し、その期間後にフォローメールを送ることで、自社商品に対する顧客の認知・興味関心をもう一度喚起することができます。
他商品・新商品の案内、商品リニューアルの案内
次の施策は他商品・新商品の案内、商品リニューアルの案内があります。
この施策は長期顧客が休眠した場合に有効な施策だと考えられます。
長期顧客の休眠理由は飽きやライフステージの変化による需要の変化だと2.分析から休眠した仮説の立案で考案しました。
よって飽きに対して新商品やリニューアルした商品の案内をすることで目新しさを喚起でき、変化したライフステージに応じた他商品を案内することができれば、長期顧客であれば長期間の利用で培われたある程度のブランドロイヤリティの下地があるためもう一度自社商品を利用してもらえる可能性があります。
クーポンの発行
価格による休眠であれば、価格による休眠顧客へのクーポンの発行が需要喚起の起爆剤になる可能性があります。
ただしあくまでクーポンは休眠からの一時的な起床にしか繋がりません。
そのためクーポン発行によって帰ってきた休眠顧客に対して持続的に自社の商品・サービスを購入して貰うためにブランドロイヤリティを向上させる必要があります。
まとめ
今回は休眠顧客についてご紹介してきました。
記事の通り休眠顧客の掘り起こしには様々なメリットが存在するので、去る者は追わず、ではなく是非自社の休眠顧客に目を向けてみてください。
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