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カスタマージャーニーマップの作り方 手法とポイントを紹介

2022年4月28日

Cropped shot of diverse coworkers working together in boardroom, brainstorming, discussing and analyzing business strategy.

マーケティング活動をする上で顧客の心理や行動パターンを把握することは非常に重要です。顧客についての理解が不十分であると、いつどのようなメッセージを伝えればいいかわからず、成果につなげることは難しいでしょう。

そこで本記事では、顧客の心理や行動パターンを理解する上で使われる「カスタマージャーニーマップ」について、作り方を解説します。

-目次-

カスタマージャーニーマップとは

カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品やサービスを知り、購入・利用する体験プロセスを旅になぞらえて、時系列順に整理したシナリオです。顧客の心理や行動パターンを理解しやすくなるのと同時に、それに対応する具体的なアクションプランを設定するために役立ちます。

カスタマージャーニーマップを作成するメリット

・顧客の解像度が高まる

カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客の感情や行動が時系列で明らかになります。顧客の感情や行動について詳しく分析することで、顧客について深く理解しやすくなります。

・顧客のステージごとに最適な手を打てる

カスタマージャーニーマップでは、顧客の行動や心理を購入やリピート購入までのプロセス(ステージ)ごとに細分化します。そうすることで、各ステージごとに顧客の感情や行動が明らかになるため、優先して対応すべき課題が見つけやすくなります。

・意思決定が迅速で的確になる

マーケティング施策はマーケティングや営業、開発、デザインといった複数の部門で分担することが多いです。部門ごとの価値観や力関係の違いから発生する意思決定のロスを避けるのは難しいでしょう。

カスタマージャーニーマップを作成すると、顧客目線での課題の優先順位が明らかになります。この課題の優先順位が共通言語になり意思決定をスムーズに行いやすくなります。

カスタマージャーニーマップの作り方

・ペルソナを設定する

カスタマージャーニーマップを作成するにあたり、対象にするペルソナを明確にします。ペルソナの具体的な作り方はhttps://eiger-inc.co.jp/columns/798/で解説しているのでご参照ください。

・ペルソナにどういう状態になってもらうか、ゴールを決める

カスタマージャーニーマップの作成で解決したい課題や目的に合わせてゴールを設定します。目的が問い合わせなのか、購入、リピート購入なのかによって集める情報や考える施策は変わってきます。

・ゴールまでに存在するステージを決定する

ゴールまでに顧客が経験するステージを決定します。例えば、購入がゴールであるなら認知→興味・関心→比較検討→問い合わせ→購入という購買プロセスをステージに設定します。

・顧客接点と顧客の行動を洗い出す

各ステージでどの様な顧客接点(タッチポイント)があるか、行動をとるかを実際のデータを元に記載していきます。顧客接点は公式サイトや広告といった自社起点で把握しやすいものから、SNSの投稿や口コミなど顧客起点で、自ら情報をキャッチする必要があるものまで多岐に渡ります。ペルソナの視点になりきって顧客接点を洗い出します。

・イベントごとにペルソナがどのような感情になるか推定する

各ステージごとにペルソナの気持ちを想像します。顧客接点の洗い出しと同様に、ペルソナの視点になって想像することが重要です。文字だけでなくイラストや感情変化をグラフで表現してみるとイメージを共有しやすいです。

・対応策を決定する

今までのプロセスで作成したカスタマージャーニーをもとに、ステージごとで起こり得るトラブルや、ターゲットからの不満など離脱要因になりうることについて分析します。顧客側の情報収集が手軽になったことから、競合との比較や口コミの閲覧などでの離脱も考えられます。したがって、顧客の感情がポジティブだと予想されるステージにおいても、対策を考えておく必要があります。

カスタマージャーニーマップを作るポイント

・妄想を排除する

カスタマージャーニーマップは事実(データ)を元に作成することが一番大事です。よくある失敗としては自社が顧客に求めていることをカスタマージャーニーマップに反映してしまうことです。カスタマージャーニーを捏造し、思った通りに顧客を動かそうとすることは、水の流れに逆らう様なもので非常にコストがかかってしまいます。実際の顧客の行動や感情を観察する方が結果的に手間やコストを抑えた上で成果も出しやすくなります。

・他の部署も巻き込む

カスタマージャーニーマップはできる限り幅広い部署を巻き込むことで、より大きな効果が得られます。多くの部署が一緒に取り組むことで各々の役割が明確化されます。その結果として、全社で一貫した顧客体験を提供できます。

・定期的に見直す

最後に注意していただきたいのが、定期的に見直すということです。

最初から顧客の行動を正確に捉えることは非常に難しいです。顧客の反応を見つつ、実際の顧客の声を聞くなど新たにデータを追加して改善していく必要があります。

また顧客の購買行動や情報収集の方法は常に変化しています。カスタマージャーニーは顧客の実際の行動や心理に基づいて作成されなければ効果はありません。期末や大きなイベントがある時など定期的に確認するよう心がけましょう。

まとめ

以上、カスタマージャーニーマップの概要からそのメリット、作り方までご紹介しました。

カスタマージャーニーマップは顧客の行動や心理に基づいて作成するのが鉄則です。徹底した顧客視点で作られたカスタマージャーニーマップは顧客に他社とは差別化された製品やサービスを届けるのに大いに役立ちます。

ただカスタマージャーニーマップは、最初から大きな成果を出せる様なものではありません。顧客についてのデータを追加していき、定期的にブラッシュアップすることでより効果の出るカスタマージャーニーマップに昇華します。

皆様もカスタマージャーニーマップ作成に取りかかり、その効果を実感してみていただけたらと思います。

参考URL①:https://lucy.ne.jp/bazubu/customer-journey-2-39613.html

参考URL②:https://go.chatwork.com/ja/column/efficient/efficient-170.html

参考URL③:https://jp.marketo.com/content/how-to-make-customer-journey.html

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